2002 カヌーポロ世界選手権 レポート


@ 岩永修平
A 鈴木 武
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F 安藤 淳也
G 保谷 健太
I 別宮 義之
J 生田 剛志




















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世界選手権に行って


今回個人としては、第3回のポルトガル大会以来4年振りの世界選手権参戦となった。

実際に日本男子(Senior)代表として戦ってみて、感じたことは下記通り。

確実に世界との差を縮めている。4年前に世界選手権に出たときは、当時の世界 Championのオーストラリアと対戦したが、正直試合をしていて点を取れる気がしな かった(結果0-4)。

失点の数だけで言うと世界Champion相手に4失点に抑えられたのはある意味悪くないと言えるのかもしれないが、 実際にやってみて感じたのは絶対に点を取れないという大きな壁である。
当時大会前にイギリスとも練習試合をしたが、そのときも一緒でこっちがどんなに必至に挑んでいっても、 軽く弄ばれてしまうぐらいの力の差があり、Deffenceをしていてたとえボールを取れたとしてもそこからボー ルを前に運ぶということを全くさせてもらえなかったということを覚えている。


今回世界の強豪と言われるところと対戦したが、何処からも得点を取ることが出来た のはまずはとても大きな前進だと思う。

(対イタリア3-4(練習試合)、対オーストラリア1対5、対イギリス3対6、対スペイン1対7)

オーストラリア戦に関して言えば、4年前と比べて得失点差こそ一緒であるが0対4と1 対5は全く違うと思っている。


只一方で、世界との壁を改めて感じた大会でもあった。
スペイン戦が一番顕著な結果として表れたが、こっちがDeffensiveな試合運びをすればそれなりの試合をするこ とは出来るが、勝ちに行き、ある意味No Guardで殴りあうと、スペイン戦の ような結果となってしまうのである。

また戦術的には自分達が勝っていると思える相手でも、PowerとSpeedで押し切られ、 結局勝ちを上げられないという試合が幾つかあった。

南ア戦、ベルギー戦などがそうであり、しかしこういった国に勝てないのが 日本の実力であり、そこが破らなければいけない壁である。


今回の大会を通しては感じたのは、世界とある程度戦えるようにはなっているが、勝 つにはまだ相当のLevel Upが必要であるということである。
その為には、まず何よりSpeed Upが大事である。
最低限のPowerは必要であるが、世界の強豪国とやるにはSpeedがまず必要であり、 逆に言うとTurn Overが目まぐるしく起きる近代Poloでは、 Speedが勝敗を分けると言って過言ではないし力勝負をしても絶対勝てない世界を相手に 日本が勝つにはまずはSpeed Upを真剣に取り組むべきだと考える。

それは艇操作のSpeedだけでなく、当然に判断のSpeedも含む。


今回感じたもう一つの課題としてFinishがある。
日本は今大会Offenceでいい形を幾つも作ったが、Finishを決められないSceneが幾つもあった。
その意味ではMiddle Rangeからのシュート力を上げることも間違いなく日本の課題ではあるが、 それよりも前述したSpeedの方が最重要項目であると考えている.。


2004年で確実に更に上に行く為に。

この2年間、Speed Upからまずは始めるべきだと思う。






「shuheiフィルター」を通して見た世界選手権

結構長くなってしまったので、時間のあるときに興味のあるとこだけでもよかったら 読んで下さい。


スペイン6番

決してクレバーとは言えないチームの中で、一人異彩を放っていた。
冷静沈着にして、高い身体能力。一番印象的だったのは、マンツーをかけられたとき の落ち着きっぷりである。決して慌てず、且つ5秒を取られることなく、 上手くボールキープをし冷静に対処していた。
6強外のチームにこんな選手がいることは、とてもいいことだと思う。


イギリス、世界選手権2連覇

多くのチームが試合中の選手を目まぐるしく変え、常に元気な5人を起用するのが近 代ポロであり、イギリスもご多分に漏れずそうであった。
しかし、決勝に限っては、イギリスは最後まで選手交代をすることなく5人で戦い抜 き王者の座についた。

10年以上に渡りイギリスの1番をつけているエースAlan Vessey
一見マークハントにも見える鬼の形相をもつ4番
腹がたるんとしておりどこからみてもおっさんながら世界最速との呼び声高い7番
キーパーの2番
そして片割れが女の子を追っ掛けてそのままオーストラリアに帰化してしまった双子の8番。
(もう片方はオーストラリアの5番として今回出場)

この5人で、一度もメンバー交換することなく、 8番に至っては欧州選手権、世界選手権を通じて初めてと言われる選手権決勝でのハットトリックを成し遂げ、 世界選手権2連覇を果たした。
イギリスの選手層が薄いとも言えないが、決勝以外の試合を見ていても、 主力の5人とサブの3人は結構な実力差があったように思う。
どのようなことを狙って、どのような戦術により、5人で戦い抜くことにしたのかは分からないが、 何れにせよ、疲れが最もピークに達する決勝という場所で一回も選手交代をせずに5人で漕ぎ続けられるイギリスは改めて凄いと思わされた。
(余談だがイギリスの控え室は常にサロンパス臭かった。)


David Sanders

僕が4年前にXcellの艇を買い、そしてウィンドブレーカーを寄贈した男。
(日本代表紹介の「好きな選手」ご参照)
予選を通して大会期間中彼が来ていることに全く気付くことが出来ず、 彼の存在を初めて気付いたのは決勝の直前のアナウンスであった。

『 number 6, David Sanders〜 』

決勝だけ一人一人の選手が会場にアナウンスされ、一瞬自分の耳を疑ったが、 そのときに始めて4年前にドイツとイギリスで会った彼がイギリス代表に入っていることを知った。
2次予選で試合をした後に恐らく握手をしていたと思うのだが、そのときは全く気付かなかった。
しかし、それだけ彼は4年前と比べて変わっていた。
腕と足が長く細身、肩は弱いが、パドルカットの独特の間合いとターノーバーの判断 の速さというのが4年前の彼のイメージだったが 4年経った彼は、見紛うぐらいにごっつくなっており、髪形も坊主にして、昔の所謂 繊細なプレーヤーという面影はかけらもなくなっていた。
「変わったねえ」と声を掛けたところ、「代表に入る為に頑張ったよ」とさらっと一 言返ってきました。


ドイツの8番

ブラジルでドイツの8番をつけていた男は、今回1番をつけて試合に出ていました。
ボールをもったときの独特の間合いは変わっておらず、しかしビデオで見た限りでの コート上での圧倒的な存在感は正直感じることができませんでした。
とても期待していただけに、正直がっかりでした。
しかし、ある意味他の選手が台頭してきており、それにより相対的に彼の存在感が薄 まっているのかとも思いました。


オーストラリアの限界

香港でのダンカンのShape Up振り、そして大会直前のダンカンの確かな自信が伝わっ てくるメールから前回大会のRevengeを含め、今回のオーストラリアには相当期待をしていたのですが、 正直オーストラリアの限界を感じる大会となった。
今回の大会でチームとしての完成度という意味では、僕はオーストラリアを筆頭に上げる。 実際予選を見た限りでは、僕はオーストラリアを優勝候補に上げた。
しかし予選が進むに従い、上位同士での決戦が始まると、イギリス、オランダ、ドイツと言った国とオーストラ リアには大きな力の差があるように感じた。
それは何かと聞かれると、個人のテクニックの違いであり、そして何よりスピードの違いである。
例えば、マンツーの状況において、オーストラリアの選手が幾度となく振り切られるシーンを目にした。
オーストラリアの1番、9番はヨーロッパの選手と比べても遜色ないぐらいいい選手である。
ダンカンも相変わらず独特の間合いでシュートを決めていたし、ゲームをコントロールしていた。
しかし、ダンカン含め、双子のBaker兄弟含め、オーストラリアはヨーロッパに完全に漕ぎ負けていた。
日本チームの課題でもあるSpeed。これなくして、世界の頂点にたつことは決してない。
オーストラリアの高い組織力も、イギリスのスピードにより脆くも崩されていた。
「組織は個の力で打破出来る。」
今回の大会を通して感じさせられたことである。


フランスの不振

ヨーロッパ選手権を2回制していながら、未だ世界選手権のタイトルには縁がないフランス。
それは今回も一緒であった。
他の選手のレポートにもあったが、完全分業制の戦術。
選手交代をスムースに出来ればとても合理的な戦術であると思う。
最終予選で勝ち星を重ねることが出来ず、逆に1回も負けていないのに準決勝への道を阻まれ、 5位決定戦ではオーストラリアにVゴール負けを喫し、結局6位に終わった。
オーストラリアとの試合がその日の最後に組まれていた為に、 試合後もいつまでもコートを離れずうなだれているフランスの選手がとても印象的であった。
フランスの敗因は何か?正直何もないように思う。
上位国はそれだけ実力が拮抗しており、どこが勝ってもおかしくない。


オランダ変身!

「身体能力は高いが、それ以上ではない。」
ポルトガルでオランダのチームを見たときの僕の印象である。
実際4年前、オランダはイタリアに敗れ決勝ノックアウトで早々と姿を消した。
しかし、4年振りに見たオランダは見事に変貌を遂げていた。
高い個人技はそのままに、見事にチームとしての纏まりを見せており、 聞き回った限りでは優勝候補の筆頭に上げられていた。
実際予選での戦い振りを見るにつけ、オランダのチームとしての完成度の高さを伺うことが出来た。
肩が強いだけではない。
スピードもピカ一であり、且つ柔軟性が格段に増したと思う。
オランダのクラブ王者であるDeventerから5人来ているのも、チームの纏まりの一要因であると思う。
前回ブラジルでは、ドイツの不運なYellow Cardにより運良く決勝に進んだものとばかり思ったが、 恐らくはこのときよりオランダの躍進は既に始まっていたのだと思う。
ちなみに今回オランダはテント生活で世界選手権を過ごしていたが、3人のコックを連れてきてた。
地元ドイツに次いで応援団がたくさんいたのも、オランダであった。


個人技による打開力

今回各国のDeffence Styleを見ていて、1-3-1のスタイルが圧倒的に多かった。
最もRiskが少なく、且つボールを取ったときに攻めへの展開がSpeedyに出来るからであろう。
ある意味、ディフェンスはどんどん完成されてきており、 トップチーム同士の対戦となると真正面にスペースが空き、そこからシュートということはほとんどなくなっている。
(オランダチームを除く。)
セットオフェンスで顕著だったのは、通常我々がタブーとしている角度のないところからのシュートである。
裏を返せば、スペースが空くのは角度のないところでないとなかなかなく、 そのようなところからでもシュートを決められるチームは逆に結果を残しているように思う。
Finishを確実に決められる個の能力の高さ。
それは他のスポーツにおいてもそうであるが、ポロもまた例外ではない。


ポーランド

陽気なポーランド人。
今回の世界選手権で、国のイメージが最も変わった国である。
お偉方のスピーチそっちのけで、開会式の観客席で何度もウェーブを作ろうとしていた。
閉会式後のDance Partyで最も踊り狂っていたのもポーランド人である。
前回欧州選手権の開催地。U-21女子に関しては、日本、イギリスなどを破りドイツに次いで見事準優勝に輝いた。
4カテゴリーで全てチームを出している数少ない国の一つでもある。
Senior男子に関して言えば、ごつい選手ばかりであり、今後の成長が怖いチームである。


Luca

4年前にイタリアCesenaticoの大会で会った少年は、イタリアU-21の主力に成長していた。
漕ぎが汚く、線の細い、可愛い少年という思い出しかなかったが、イタリアを見事銅メダルに導いた。
流暢な英語をしゃべり、Gentlemanの雰囲気すら漂っていた。
ナルシストでもあり、自分に相当自信持っているのがぷんぷんと伝わってくる。
U-21がみんな大会期間中にスキンヘッドにした中で、一人お洒落な長髪を貫いていた。
でもそれを嫌味に思わせないのが、Lucaであり、イタリア人だと思う。
2年後に日本で会うのが最も楽しみな選手である。


Ireland

予選で台湾に敗れ、早々と上位ラウンドから姿を消した。
アイルランドの17位という結果は誰も予想することの出来なかったことだと思う。
欧州列強に名乗りを上げている最右翼であり、来年の欧州選手権の開催地であることを含め2004年には間違いなく、 上に上がってくるチームである。
COMBATに乗る選手が多く、Speedy且つ技術の高い選手が多い。
欧州で最もCrazyなチームでもあり、試合観戦時の野次のひどさも群を抜く。


Switzerland

Spain、Irelandに並び、欧州ポスト5強(英、蘭、独、伊、仏)の一角。
戦術的にも、試合運びの仕方にしても、とてもClean且つCleverという印象を持った。
個人的な印象に過ぎないが、とても裕福であると感じたチーム。


Brazil

女子チームの参加がなく、顔ぶれも前回大会とそこまで変わっておらずそこまで元気を感じることが出来なかった。 前回世界選手権のホスト後のリバウンドからか結果12位ながら所謂前回大会でのビデオを通じて見ることが出来た Brazilian Powerは影を潜めていた。
個人的には、昨年来日しながら会えなかった6番のLucianoとの仲を深めておきました。


Finland

大会前に練習試合を行った。3-2にて辛勝。
Finlandは最終結果18位。Irelandに次ぎ、下位グループの2位となった。
いも(アオック)に乗っている選手もいた為、それだけでチームの力量を低く見ていたが そんなことはなく、Irelandから負けはしたもののいい形で何点か取り返していた。
イギリス人コーチを招いているデンマーク、既述のポーランドを含め、北欧のポロが今熱い。


Hungary

1次予選1位通過にして、最終結果11位。
大会前も未知の国であったが、今大会中スケジュールが合わず1試合も見ておらず未だに未知の国。
誰か知っている人がいれば教えて下さい。


Iran

今回の世界選手権において、欧州の選手の大きな驚きであったのは、イランの参加とその実力の高さである。
結果21位ながら、世界の多くの国にとってポロ未知の国イランのパフォーマンスは、 対戦した国のみでなく観戦した多くの人にって衝撃であった。
1月のアジアカップ、5月のアジア選手権。
イランがこの2大会で多くの情報を得、チームとして進展していったのは確かである。
実際、イランチームはどの大会においても、常に熱心に試合のビデオ撮影を行っていた。
慢心ではなく、イランの発展には少なからず日本も寄与していて、 香港、そしてイランに足を運んだことがイランの成長に少なからず影響を与えていると思う。
「アジアと共に歩み、アジアと共に進む」
上のことを少なからず実感することができた。


Argentina

艇に多くのSponsorロゴがあるのに関わらず、お金が無くて帰りのチケットを買えないと嘆いていた。
試合後に、艇を何とか外貨で購入してもらえるよういろいろな国に頼んで回っていた。
Latviaとの最下位決定戦を見たのだが、シーソーゲームだったこともありとても熱い試合でした。
日本に帰ってきて1週間が過ぎようとする頃、地元の女の子からメールをもらったのだが、
「アルゼンチンの人達と一緒に練習しているよ♪」と書いてありました。
いつ、彼らは祖国に戻れるんだろ。。。


Canoe Polo Forum

アイルランドのMaster Gが運営している、カヌーポロのネット上の掲示板です。
ポロに関する多くの情報や色々な国の人の意見を聞くことが出来ます。
英語が苦手という人も是非とも除いてみて下さい。
世界選手権後も色々なTopicに関して議論がされています。
http://www.canoepolo.com/forum/



European Clubs Championships

世界選手権とは直接関係ないが、世界選手権の次の週末にイタリアナポリでヨーロッパクラブ選手権が開かれた。
サッカーで言うところの、ヨーロッパチャンピオンズリーグ。
欧州のクラブチームの頂点を決める大会である。
ポロでもこのような大会が開かれていることは夢のようであり、 ポロの発展そのものを象徴していることであると思う。
男子が10チーム(6カ国)、女子が6チーム(4カ国)の参加。
男子に関しては、イタリアのNo.8 Angello擁するポジリポが オランダ代表に実に5人もの選手を送り込んでいるDeventerを延長Vゴールの末破って栄冠を手にした。
女子は、フランスのSaint Omerが優勝。
クラブチームでは、イギリスが圧倒的に強いのかと思いきや デンマークのコーチをやっているClyde擁するDragonsが8位で最高位、 前年度王者は参加しておらず全ての国のChampionが集まっている訳ではなく、 しかしポルトガルのJoao曰く男子決勝は最近のポロでは最もレベルが高く且つExcitingな試合であったと。
(見てみたかった!)
個人的には、クラブチーム同士のレベルアップがないと、代表のレベルアップはないし、 クラブチームの活動の充実振りがその国でのポロの浸透度を計る最もいいバロメーターだと思う。
例えば、今回の世界選手権では4カテゴリーのうち実に3カテゴリーでドイツが王者に輝いたが、 これは他ならぬドイツのポロの層の厚さ、そして地域に密着したクラブチームの充実振りが伺える。

尚、ドイツはこの大会にエントリーはしていたものの、結果的に何故だか参加していない。
将来、日本のクラブチャンピオンも是非ともこの大会に殴り込みをかけられればと思います。


ポロはやっぱり楽しい!

今回の世界選手権を通して、一番に感じたのはやっぱりポロは楽しいということです。

Sppedy、且つThrilling。

感動することの出来る、わくわく出来る、Spectacle Canoe Poloはやはり世界という舞台には確かにありました。

また、世界選手権という舞台でも、ポロはまだまだマイナーなスポーツであることが感じられます。
でも、逆に小さい家族ということが実感できて、色々な人達に接することによりとても温かいものを感じることが出来ます。

スポーツそのものの面白さと、それに関わっている人達の面白さ。
僕が考えるカヌーポロの魅力です。


いざ、2004年!

世界の色々な国々が日本に結集してくれる日を待ちつつ、 日本のCanoe Poloもみんなの手で是非とももっとよくしていこう!




番外編

ドイツ女性は綺麗!
申し訳なくも正直に告白すると、ドイツの女性はあんまり綺麗でないという先入観を持っていました。
見事にその先入観を壊された旅となりました。


小学生!?

課外学習だか何だで、昼間に観戦に来ている地元の小学生がいたのですが、 普通の小学生に混じってちょっと幾らなんでも小学生には見えないがきんちょ(女の子)がたくさんいました。
まず、服装がSexy、背中が丸見えのシャツを着ていたり、着こなしが抜群によくてとてもお洒落なのがいます。
次に化粧。ばりばりしています。
髪型を含めてなのですが、それがまた似合っている。

小学生だということを知らず街中で会ったら、普通に「おー、綺麗だー」とかって見とれてたと思います。
ちょっとカルチャーショックを受けた一時でした。


エッセンはいいところ!

4年前に一人で来た時は、死にそうな思いをしたこともあってEssenにいい思い出は無かったのですが 今回見事にイメージが変わりました。
ビールは美味いし、女性は綺麗だし、人も親切だし。
前回来たのが寒い3月だったこを抜きにしても、4年前は一体何だったんだろうって思ったりします。


欧州は時間が優雅に流れる!

最終日にフランクフルトの川沿いのカフェでビールを飲みながらゆっくりと過ごしました。 大会期間中の喧騒が終わり、ゆるやかな時間をチームメートと楽しんだのですが、 改めてヨーロッパの時間の流れ方はすてきです。


次も茶髪にピアス!

今回、日常生活との区切りをどうしても付けたくて、外見から入るってのもどうかと思いもしたのですが、 結局、髪の色を変えて、且つピアスを空けて世界選手権に挑みました。
何か、日常との切り離しだったり、自分を無理にでも高揚させることってのはある意味大事で、 その方法は人によって違うんだろうけど、僕自身は髪を染めて、ピアスを空けることにより結果的には 精神的にとても安定した状態で世界選手権に望むことが出来ました。

次回機会あらば、またやろうと思っております。



最後に

EXPERIENCE IT! -Live your dreams not others.

アイルランドからアメリカに帰化したオドさんのガールフレンド・ジーンの名刺には、上記言葉が書いてある。

訳すと、
「やってみようよ!他の何ものでもない自分の夢を生きよう。」

シンプルな言葉ではあるのですが、とても惹かれる言葉でした。
自分の夢を生きる、若い時にだけそういう言葉を口にするのではなく、年を重ねたときにこそ(何かおっさんくさい)
こういう言葉をさらっと口にすることが出来れば、すてきなんだろうなって思いました。


実際、ジーンはとてもすてきな女性でした。

Live your dreams!






















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世界選手権レポート


■テント泊OK

世界、と言うかヨーロッパ地域での大会ではテント宿泊が主流と言ってよい。
今回の世界選手権でもテント泊で大会に参加している国が目立っていた。
大会もテント泊を許容しており、大きな国立公園に囲まれている会場だけに、 会場横の芝生は大会期間中だけテント街と化してた。

日本選手権ではテント泊を禁止している日本とは雲泥の差である…。

当然ながらヨーロッパの多くは国境が陸続きであり、国際大会も国内大会と同じ 感覚で行われている。
キャンピングカーやバンで牽引カヤック専用車両を引っ張り、 アルプス山脈を爆走して大会にやって来る。
そしてテント泊。

準優勝のオランダなどは軍隊で使用している(としか思えない)巨大テントを2 つ張り、1つは炊事専用の食堂テントとしていた。
これはもう野営と言ってよい。

ホテルやレストランなど不必要なところで出費はしない、という彼らの考え方が ひしひしと伝わってくる光景だった。



■クラブに1台、カヤックキャリア

昨年、ベルギーのイパー国際大会でも上記と同様の景色が広がっていた。
ホテル・アコモデーションで宿泊していたのは、わざわざ東洋の果てからやって 来た日本チームだけだったかもしれない。
ちなみに、このイパー国際大会はヨーロッパではかなり有名な国際大会の1つ で、日本で言うと、あわらカップを国際化した様な素敵な大会である。

そしてテントと同様にカヌーポロチームの必須アイテムが牽引式カヤックキャリ アである。

テント泊+牽引式カヤックキャリア=ポロ in ヨーロッパ

なのであり、カヌークラブの艇庫には必ずこのカヤック専用牽引車両が置いて あった。

うちのチームにも一台欲しいものだ。



■デンジャラスパドル・タックル&オブストラクションの嵐

ICFのルールは次々と改正され、新たなルールやその解釈が生まれているが、 「ヨーロッパはいつもヨーロッパなんだなぁ」と感じる。

よっぽどひどい、明らかなオブストラクションでない限り、笛は吹かれない。
微妙なもの、しれーっとしたナチュラーレ風味のオブストラクションはファウルに 取られないし、レフリーも取れない様だ。
ゲームの速度も相当に速いからであろう。
言ってしまえば、審判にバレないように多少ファウルするのもテクニックかと…。

また、ゴール前のジョッスルもこのように気を付けないと取られるので要注意。
しかし、危険なパドルは以前と比べると格段にファウルを取られるようになった。
ゴール前、インサイドの混戦では依然として真横より後ろからパドルがにょき にょき出てくるが、非常に危険なプレーはあまり見受けられなかった。
指2本のフリーショットを取られる場面が多くなったように感じる。

世界選手権では、このあたりの認識がだいぶ改善されているが、 ヨーロッパでの(国際)大会ではまだデンジャラスパドル・タックルを目撃することができる。
だが、これは一流選手と二流選手との違いかもしれない。























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1. ルール

世界選手権に臨むに際して、我々の最も懸念していた「オブストラクション」と 「イリーガルジョッスル」に関しては、未だルールの統一見解が図られていなく、 審判に寄りけりという状況だった。
従って、かなり「やったもの勝ち」的な感があり、 実際我々のローテーティングゾーンも6mラインの外からプレッシャーを かけていたが、オブストラクションを取られることは殆ど無かった。

「イリーガルパドル」に関しては、シュートモーションに入ってからの危険行為 (背面からもしくは著しく体に近い場所にパドルを出す等)については、かなり 厳しいジャッジがなされていた。
実際にフリーショットの判定がかなり見受けられ、 これについてはかなりの面でルールの統一が成されていると感じられた。

蛇足ながら、ボールを小脇に抱えながら漕ぐ行為については、ルール上認められて いるものの、誰も使わないのが現状。彼ら(欧州、豪州)の場合、逆にプレーの速 度が落ちるだけであまり効果がようである・・・。


2. ディフェンス

ディフェンスに関しては、1−3−1のシステムが主流。
3人のラインが常に前を見てディフェンスすることにより、恐ろしく早い速攻が出ていた。
また、勝負どころでのマンツーマンディフェンスに関しても特筆すべき所があり、前方からプレッ シャーをかける選手は、ボールを奪うためにかなりリスキーなディフェンスを行っ ていた。
従って、抜かれることも多々あるが、カバーリングが非常に早くかなりの練習時間を費やしていることが感じられた。


3. オフェンス

オフェンスで特筆すべきは、ゾーンの中に楔を置いて内側で勝負する場面がかなり 見られたことである。
アウトナンバーを作って一端意識を外に振っておいてからの内勝負はかなり強力。

また、オフェンス失敗時のディフェンスの戻りの早さが凄く、 トランジションの早さに非凡なものを感じた。

また、今回ベスト8入りした台湾チームは、非常に高い精度のミドルロングのシュー トを持っており、前記に相反することながら、格上チームに対抗していくための一 つの方策を見せてくれた。


4. メンバーチェンジ

これに関しても、かなりの練習時間と事前の意思統一が図られていることが感じられた。
とにかく、列強国は頻繁にメンバーチェンジを行い、8人で常にレベルの高い漕ぎ力を維持していた。
この点に関しても次回の世界選手権に向けた課題と言える。


5. 今後の強化項目

何はともあれ「漕ぎ」である。
不本意ながら、日本の漕ぎレベルは最下位と言って過言ではなく、 最も分かり易いゲーム開始時のスプリントにおいては、列強国はおろか、 同レベルのチームでさえもボールを奪うことがかなり困難な状況だった。

20分間漕ぎつづけられる体力と現状よりも格段に高いレベルの漕ぎ力を身につけなけ れば、列強国からの勝利はおろか現状では戦略的に劣るチームにも敵わなくなるなる 日もそう遠くないと感じた。

また、日本チームに不足する点はミドルレンジもしくはロングからのシュート精度 であると感じた。

前述したとおり、台湾チームは3番アーシェンのシュートを筆頭として、 非常に力強く精度の高いシュートを武器に欧豪のチームと渡り合い、かなり の得点をあげていた。

強力なミドル・ロングシュートというのは、ディフェンスも しくはキーパーに与えるプレッシャーも大きく、今後我々が身に付けなければなら ない必須項目である。


6. 所感

「世界のレベルは進化しつづけている」と言う事を強く感じさせれられる大会だった。
また、「漕げない選手(日本人はみんな漕げない)は世界では通用しない」と 言う事を強く感じさせられる大会だった。
常に彼らは我々の常識を覆すようなパフォーマンスとハートの強さを見せてくれる。

彼らとのギャップを少しでも埋めるためには、 もっと根本的な部分から自分たちを鍛え直す必要があると強く感じた。

次回の開催はいよいよ三好である。
ホスト国としての意地を見せつけるためにも、また日本のカヌーポロがレベルアップするためにも、これからの2年間は非常に 重要であることを最後に述べておきたい。






















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私が今大会において最も印象に残っている試合、
それはアメリカ戦です。

この試合に出場した私は、念願の国際大会初ゴール(へろ)を決めることができました。

その時は試合が終わるまで気を引き締めていたので、喜んでいる暇はありませんでしたが、 アメリカ戦に勝利し、チームメイトみんなで抱き合った時、日本の勝利に貢献できたことを実感し、 うれしさで涙が出そうになりました。


それは

「今までカヌーポロを続けてきて本当によかった。」

と思った瞬間でもありました。


あの感動は一生忘れないでしょう。


世界選手権に出場できたことをとても幸せに感じています。

応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。






















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第5回世界カヌーポロ選手権シニア男子で日本は27ヶ国中14位に終わりました。
この結果に関しては、出場した選手それぞれ思うことがありますが、 僕個人としてはこれが現在の日本の実力なのだと素直に受けとめました。

「あそこであれができてたら…」、
「もっとこうしていたら…」
などの後悔の念は多々あるのかもしれませんが、それをできなかったことが何よりも現在の日本の実力 ではないのかと思います。


個人的には2年前のブラジルで行われた世界選手権にも未熟ながら参加しており、 この2年間の練習を経て、ほんの少しでも世界と縮まっていればという期待感を もって今大会はのぞみましたが、縮まったと感じる部分よりもむしろ開いたと感じる 部分が多かったように思います。


ひと言でまとめるなら

「世界は飛躍的にレベルアップしている」

これが感想です。



・ヨーロッパの壁

今大会で日本はイタリア、オーストラリア、イギリス、スペインなどの欧州の強豪と の試合を経て、大きな自信を得たと共に、レベルの開きも感じた大会でした。

ヨーロッパの国々が競い合って着実にレベルアップしているのに対し、 ヨーロッパ圏外の国々がそれに追随していなく、レベルの開きを感じました。
今大会ベスト8に残った国の中でヨーロッパ圏外の国は、オーストラリアと 台湾の2カ国でしたが、上位の国とのレベルの差は否めなかったように思います。

過去世界選手権を3度優勝しているオーストラリアでさえ、ヨーロッパのスピードに 振り切られる場面が数多くありました。

アジアの虎と称される台湾もヨーロッパの強豪には5点差以上開く惨敗がほとんどでした。



・日本に足りないこと

足りないことはたくさんありますが、ひとつだけあげるなら艇操作・艇スピードなど のkayak skillではないかと思います。

僕が今大会を終えて感じたのは、カヌーポロはやっぱり「カヌー」がメインである ということです。

これまでの僕の中では、カヌーポロという競技は球技という意識が非常に強かったよ うに思います。

「カヌーに乗ってボールを相手ゴールに入れた得点を競う」

ボールを相手ゴールに入れるという最大ミッションを成功させるには何よりもカヤッ クを自在に操らなければいけません。

誰でもそうですが、カヌーポロを始めたばかりのころはこの「カヌー」の意識が強いはず だと思います。
そうしなければゴール前にもいけないし、得点をとることもできません。
ある程度カヌーに乗れるようになってくると、そこの部分には目がいかなくなり、 戦術などに目が移ってしまいます。

また、組織力もチームを完成させる上で重要なファクターなのかもしれませんが、 その組織力を形成しているのはやはりあくまでも個人の力であることをもう一度 認識して取り組まなければいけないと思います。



・2004年までの取り組み

2004年に日本で行われる世界選手権まで2年を切りました。
今大会で得た教訓を生かし、精進を重ねる必要があります。

今大会で日本チームが劣っていたkayak skill向上のための取り組みのひとつとし て、僕はレーシングがいいのではないかと思います。

これからだんだん寒くなってきてボールを使うことも難しくなってきますし、 レーシングだとポロ艇に比べて自分の漕ぎ方の欠点もわかりやすいと思います。


2004年まであとわずかですが個々のレベルアップがなくして、日本チームのレベル アップはありません。
ひとりひとりがそれを自覚すればいい結果が残せると信じて今後も練習に励みたいと思います。


              Japan No.5 Tetsu






















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世界選手権体験記  No.6 井 桁 孝 浩


「ドイツって何があるの??」

元々の性格として、ガイドブックを食入る様にして読んでから旅行に出る私なのですが、 今回はガイドブックを一切読まず、ドイツといえばビールとソーセージ(あとジャーマンスープレックス)で、 海があることすら知らないような状態で未知との遭遇を楽しむといったところでした。

ただ、以前にドイツに行ったメンバーに聞いていた話しでは、カヌーの練習をしていると横で、 女性が裸になって泳いでいるということで、某M・I氏はそれをビデオ撮影することに成功したという話しにもかかわらず、 「そのビデオを何故貸さない」と少々逆ギレ気味です。

また、物凄く寒く冷たいイメージがありましたが、
(岩永氏に植え付けられたイメージで、日本人を見る目が冷たく全然会話を交わしてもらえないし、 寝袋で寝ていたら寒くて死にそうになったと聞いていた自分がいました。)

ただ、それは岩永氏があまりにも普通の日本人とは違う為であると判明し、 何日か過ごした後はまるで自分の住み慣れた町のように生活できました。
(しかしながら、物価は高めで、その生活は長く続かないものと思われます。)

世界選手権の印象ですが、会場がプールだっただけに駅から近いこと、 また、トイレ・シャワー・控室等施設の充実振りに驚くと共に、
「好き嫌いはないけどご飯が美味しくないぞ、 (あと、量が多いのは良いけど、盛り方の配分を全然考えないで品切れになるの禁止)」
と声を大にして言いたかったです。

2年後の三好での世界選手権に色々なことを期待してしまう今日この頃です。


実際の試合で感じたことは、やはり世界選手権なんだということでした。
今まで、アジアのチームと試合する事が多かった私にとっては、欧米のカヌーポロに接する機会は新鮮でした。
共通して言える得点パターンとして、速攻での得点、角度のあまり無いところからシュート、 ゴール前での中にいる味方へのパスが感じられました。

また、ディフェンスではマンツーマンが多く
(というか負けていれば、校半早々にも仕掛けていました。)
これは疲れるわーと思う矢先、オフェンスもマンツーマンを抜くのが上手くて、 ディフェンスなんてやってられませんと世界のNO.6 D選手も目で訴えているようでした。

結局言えることは、自分の敵は自分です。
もう1パドル(3パドル)を気合で漕ぐことだと強く感じました。

余談ですが、フランス対アイルランドの練習試合を見て、 「ひぇーー、すげぇ」正直今大会はフランスが1位、アイルランドが2位で確定ですと大本命の二重丸。
そんなフランスは6位、アイルランドに至っては日本より順位が下だなんて・・、
また、現地で購入したビデオとDVDは日本で見られないなんて・・。
世の中認め難いものが多数あるものです。


今回1番感動したのは、開会式の入場です。

各国の入場が続く中、JAPANが呼ばれて会場の歓声を聞いた瞬間は、涙が出るくらい嬉しかったです。
世界の中の日本として舞台に立てる幸せを噛み締めながら、 時が過ぎるのが惜しいとこれほどまでに思えるものかと考えていました。


最後に、わざわざドイツまで応援に来ていただいた、ご父兄のかたがた、Y校OGの皆さん、本当にありがとうございました。
特に上木大輔君のお母さんのパワーには元気を分けてもらったような気がします。
ユミちゃん作ってもらった旗もこれで2本目になりますが、いつも感謝感謝です。

また、日本で応援してくださった皆さん本当にありがとうございました。

今回の結果には様々な思いがありますが、改めて、カヌーポロの奥深さを知ることができました。
見たもの、感じたものをカヌーポロの発展という意味で活かしていければと思います。
皆さんこれからも宜しくお願いします。


PS:井桁乗り世界デビューを果たしました。
世界大会公式ホームページの写真で7枚連続掲載。

今まで何度も脱艇を繰り返し、時には足首タイプのスプレーがあれば買おうかなと思いながら体得した苦労が報われた瞬間・・かな?? ちゃんちゃん!!






















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ドイツ・エッセンで行われた第5回世界選手権に日本代表の一員として参加した。
今回の大会はチームにとっても、自分にとっても悔しい結果だった。
今大会の成績は28チーム中14位である。
いまさら結果を悔やんでも仕方のないことだが、ベルギー戦であと1点とれていれば、 南アフリカ戦であと1本止めていればと思うことが多くある。

しかし、心からドイツでの世界選手権を楽しみ、カヌーポロを楽しんだと思う。

このメンバーで戦えたこと、一喜一憂できたことは自分にとっていい財産になると思 う。何よりもドイツの舞台でカヌーポロができたこと、自分の全力を尽くせたことが 自分にとっても、将来の日本代表にとってもすばらしいことである。

今回の14位という結果を正直に受け止めて2004年につなげたいと思う。


今回出来たこと

チームの雰囲気を保つために声を出しつづけた。
全選手が声を出すことによっていい雰囲気に持っていくことができた。
チームとしての統一の意識をもって一試合一試合を戦うことができたことはよかったと思う。
このチームの中で自分の役割を見つけ出すことができてその役割に専念できた。
チームで活躍する場面を見出すことができ、自分のプレーに自信が持てた。

外国に陽気な日本人という印象を与え、勤勉でまじめな日本人像を打破できた。

アランベッシーとTシャツが交換できた。(丹羽さんありがとう)



今後取り組む必要のあること

個々のスキルアップ、フィジカルアップ
チームとしての経験値をあげる。
早い段階からのチーム構成。
月1〜2回の強化合宿など

個人的には今よりもスピードを上げたい。
それに加えて筋肉によるパワーアップが必要であると感じた。
キーパーとしては外国人のシュートを多く受けて経験をたくさん積むことも必要である。
シュートは見たこともないスピードで飛んでくるため、目が慣れていないと止まらない。

さらに上を目指すならばヨーロッパなどを遠征して多くの経験を積むことが必要だろう。


国内の合宿に付き合ってくださった方や応援をしてくれた方、ドイツで心強かった日 本応援団、自分たちががんばれたのも皆さんの協力があってこそだと思います。

本当にありがとうございました。






















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3勝5敗 14位/27ヶ国


私個人でいえば4年ぶり3回目の世界選手権であったが、 トップレベルとの差をいやがおうにも再認識させられ、また 世界における現在の自分たちのポジションと レベルアップのための課題を明確にすることができた世界選手権でもあった。


<ラン&ガンとマンツーマンディフェンス>

この世界選手権を見た限りでは、今までの6強(英蘭独伊仏豪)のなかでも さらに二層化が進み、英蘭独が実力的に一歩リードしている感があった。

この3ヶ国に共通することは選手個人の漕艇能力(スピード、コントロールとも)が トップレベルの選手のなかでもさらに抜きんでており、ポジションに関係なく 全員が「走れる」ということにある。

セットのオフェンスは「点を取るため」というよりは「点を取られないため」の ポジショニングに徹しており、逆にディフェンスはタンオーバーのほぼすべてを (得点できる/できないに関わらず)ファーストブレイクに結び付けている。

点差がつけば残り時間に関係なくマンツーマンディフェンスに移行するだけの スタミナも持ち合わせており、事実、仏豪はマンツーマンで競り負けた感が強い。



<新勢力の台頭>

今大会での台湾、スペインの躍進には目を見張るものがあった。
前大会とメンバーの変更なしで臨んだ台湾はメンバーの一部を兵役で欠き 事前に満足な合宿が組めなかったにも関わらず、1次リーグで大方の下馬評を覆し アイルランドを僅差で下して底力を発揮した。

彼らの躊躇ないロングシュート(当然、高い成功率も含む)とターンオーバーの 切り返しの早さは世界のトップレベルに準ずることが証明された訳だが、 これは同時にアジアの選手の可能性をも証明したことになる。

6強との差は依然としてあるものの、スペインはポスト6強の最右翼であろう。
エースプレーヤーに頼るプレースタイルは旧態然とした感があるが、 他の選手のスキルも高く、チームとしての完成度も高い。
また、1次リーグで台湾に惜しくも破れ17位以下リーグに落ちてしまった アイルランドであったが、ファーストブレイクの威力は17位という結果に 甘んじるようなものでは決してなかったことを付け加えておく。



<日本の実力>

順位だけで言うならば、2次リーグにおいてスペインに大敗しベルギーに敗れた2戦が ターニングポイントだったように思う。

スペイン戦を最小失点に押さえ、ベルギー戦に分けたならば、ベルギーと勝ち点で並び イギリス戦をマイナス3点で押さえた日本に、2次リーグ英、スペインに次いで3位通過で 総合12位以上は確定の可能性は多いにあった。

しかしながら我々はスペイン戦、ベルギー戦を勝ちにいった。
他国のスカウティングに誤りがあったし、大舞台で発揮できる自分たちの実力を 過大評価していたことは否めない。

大会を終え、客観的に考えても9位のスイスから18位のフィンランドまでの 各国の実力は伯仲しており、組合せ如何によってはその順位はいかようにも変化したことだろう。 決して負け惜しみではなく、私たちには「大会で発揮できる実力」が乏しかった。

(それも含めて「本当の実力」というのだろうが・・・)

それが経験によるものなのか、個々のメンタルによるものなのか、現時点で判断はつかないが 練習通りの実力が発揮されていた台湾などを見ると、やはり「チームとしての経験」が 重要であるとあらためて感じた。



<2004年に向けて>

練習通りの実力が本番で発揮できたとしても、私たちがミドルグループを抜け出し、 ポスト6強を含む列強たちに居並ぶためにはさらなる強化が必要であることは言うまでもない。


・シュート成功率の向上

バーに嫌われる場面も多々あったが、それを差し引いても確率は依然低い。
ディフェンス越しのフリーでのミドルレンジからのシュート成功率を 限りなく100%に近づけることが必須。


・マンツーマンディフェンスの強化

20分間マンツーマンを仕掛けられるだけのスタミナ、 仕掛けられたときに逃げ切れるだけのスキルが同等以上の相手と闘うとき 必ず必要となってくる。


・レイド&インサイドの活用

タブーとされていたレイドからのオフェンスだが、フリーになることが多いのもまた事実。
レイドおよびそこから派生するインサイドへのパスを含めたセットオフェンスの習得が 今後のセット時の新たな得点パターンとなりうる。


・ターンオーバーの切替

現状のトップレベルの試合において、怠惰な中盤は皆無である。
オフェンス/ディフェンスに関わらず全速力で、また、それに漕ぎ負けないだけの ターンオーバーのスピードを身につけたい。


・ミドル&ロングレンジからのシュート

無人のゴールにはレンジに関わらず確実にシュートを決めるスキルが必要。
ワンチャンスをものにできないチームに勝利は訪れない。























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■日本代表として


まず最初に、日本代表をサポートしてくれた方々に御礼を述べさせて頂きたい。

合宿施設を提供してくれた方々、合宿の対戦相手となってくれた方々、頭の先から足 元まで代表装備をサポートしてくれた方々、そして最後に現地まで応援に来てくれた 方々、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

ありがとうございました。



ここからは各代表の成績について報告する。

今回のシニア男子日本代表は、6月から7回の強化合宿を重ねてドイツ世界選手権に 挑んだ。
目標は一桁順位であったが、ターニングポイントであるスペイン戦、ベルギー戦に破 れた為、残念ながら28チーム中14位という結果に終わった。

U-21男子日本代表も16チーム中14位。
僅差に泣いた試合が多かった。

そしてすごいのは女子チームである。
シニア女子日本代表は、19チーム中4位。
前回ブラジル大会も4位だったが、10チーム中であったのに対し、今回は約倍の参 加チーム数で4位なのだ。
これで完全に「世界の4強」の一角と言っていいだろう。


最後が、日本カヌーポロ史上初の世界選手権メダル銅を獲得したU-21女子日本代表だ。
参加5チームではあったが、メダルを獲得した事実には敬服する。
予選で1点差勝ちしたポーランドに、準決勝で今度は1点差で負けての3位。
銀メダルを獲得してもおかしくないチームであった。



”世界の壁”にぶち当たった男子と結果を残した女子。

明暗はっきり分かれてしまったが、がんばった度合いは少しも変わらない。
男子に存在する”世界の壁”とは、スピードとパワーである。
体格を理由にここを避けていては、いつまで経っても勝つことはできない。
後述する台湾のように、まずフィジカル面での差を埋めることでようやく勝負にな る。
台湾にできたのだ、日本にできないことは無い。
そして女子チームはメダルを狙える場所にいる。
次回日本大会では、大いに期待が持てるだろう。




■選手として


今回私は10番目の選手であった。
周知の通り、カヌーポロは1チーム8人しかカヌーに乗ることができない。
9番目、10番目の選手は陸がポジションとなる。
勿論選手としてドイツまで来た以上、試合で活躍したかった。
だから悔しさは残っているし、10番目に満足はしていない。

しかし私は、”10番目の仕事”はしっかり果たせたと自負している。
『サポート』
声を出すこと、ボールを拾うこと、IDカードを集めること、水を汲むこと、渡すこ と、予備パドルを運ぶこと、そして盛り上げること。
出場する8人が決まった時点で10番目にできることは、8人の選手に勝利を”託 す”ことしか残されていない。
この想いの表現方法が、『サポート』という形になった。
日本が勝てば私の勝利だし、日本が負ければ私の負けになる。
私も一緒に戦っている。
だから、帰国して家族や会社に結果を報告するとき、14位という結果を胸を張って 言えた。

さらにもうひとつ10番目の役割がある。
チームの雰囲気を壊さないことだ。
10番目の選手というのは、ストレスが溜まるものだ。
「試合に出たい、試合に出たい」心の中でずっと叫んでいる。
しかし、監督が決めた8人に異論を唱えることはできない。
もし10番目の選手があからさまに不満な態度をとっていたら、チームにも自分にも マイナスだ。

今回私の拠り所となったある逸話がある。
サッカーフランスワールドカップアジア最終予選前、鹿島アントラーズの秋田豊は、 代表には呼ばれるが試合に出れない日々が長く続いた。
その時ジーコが彼にかけた言葉が、
「試合に出れないからといって腐っていてはアマチュアだ。プロはチャンスが来るこ とを信じて、いつ出番がきてもいいように準備しておくものだ」
後に秋田豊は、アジア最終予選で大活躍。
ワールドカップでも3試合にフル出場した。
さらに今年のワールドカップでは、フィールダーで唯一人1試合も出場できなかった が、腐ることなく盛り上げ役に徹していた。

私はプロではないが、日本代表という最高レベルチームの一員である以上、気持ちは プロフェッショナルでなければならないと思う。
今後9番目、10番目になる選手には、このことを伝えたい。



■観戦者として

世界の実力を目の当たりにしてきた私達には、少しでもこのことを多くの人に伝える 義務があると思う。
そこで、ここではシニア男子ベスト8チームについて、私の独断と偏見で紹介してい こうと思う。

<優勝:イギリス>
イギリスは、サッカーのアズーリ並のリアリズム。勝つ為の戦術を徹底している。
以下必勝パターン。
@何としても先制点を取る。私の印象では、殆どの試合でイギリスが先制点を挙げて いた。
A点差がつくと、自軍オフェンス時は無理に攻めず、球回しで時間を使う。
(たとえ1点差であっても)
B相手が焦れてプレスにくると、スキをついて一気に攻撃、追加点を奪う。
相手のマン・ツー・マンディフェンスに耐える自身があるからできる戦術だろう。
やはり実力世界一。この手堅さで世界選手権連覇。

<2位:オランダ>
このチームは非常識だ。
欧州列強なら、肩が強く漕力があるのが当たり前ではあるが、オランダはその常識を 越えている。
シュートは、自陣ゴールより4.5Mくらいからは有効射程距離。
GKがずれていようものなら、矢のようなシュートが相手ゴールに突き刺さる。
圧巻だったのは、ハーフライン左端付近でDFが前にる状態、GKもゴール下にいるのに スタンディングのままシュート、ゴールした場面。
オランダは、本当はいつでも点が取れるんだけど取らないだけじゃないか?と思っ た。
しかしサッカーでもカヌーでも、どんなに強くても優勝できないのがオランダの宿命 なのか。
2大会連続イギリスに敗れての2位に終わった。

<3位:ドイツ>
ドイツは・・・え〜と、すみません、殆ど印象が残っていません。
つまりはスキルと戦術が世界トップレベルでバランスが取れているということ、だと 思う。とにかく強い。
しかしここも前回と同じ相手オランダに準決勝で敗れ、これまた前回同様3決でイタ リアに勝って3位。
でもシニア男子以外の3カテゴリーはドイツが優勝。
3位なのに肩身が狭いんだろうなぁ。

<4位:イタリア>
同じアズーリと言っても、サッカーとカヌーの代表は正反対なプレースタイル。
サッカーのアズーリと言えば、1点をキッチリ守りきるプレースタイル(いわゆるカ テナチオ)に対し、カヌーの方はとにかくアグレッシブ。
攻める攻める。そしてアグレッシブすぎて、緑だの黄色だの赤だののカードをもらっ ていた。
それと他国に比べギャンブルプレーが多い印象がある。
ベスト4の中ではもっとも慎重さに欠けていた気がする。
ラテンの血が騒ぐんだろうな、きっと。
ここも前回同様ドイツに負けての4位。

<5位:オーストラリア>
前回大会5位の雪辱に燃えるオーストラリア。
艇のカラーを3連覇時代の黒に戻してきた。
オーストラリアはオフェンスもディフェンスも非常にシステマチックできれい。
だが、そこが逆に上位国にとってラクだったのではなかったか。
つまりは読まれやすい。
そして試合が続くにつれ体力負けしている感は否めなかった。
雪辱ならず5位。

<6位:フランス>
フランスは全く新しいシステムをしてきた。分業制である。
アメフトでオフェンスチームとディフェンスチームがあるように、フランスも出ずっ ぱりが2人で3人が攻守に応じて入れ替わっていた。
例えばオフェンスで、ゴール下ポジション取りをひたすら頑張る10番の裏(ディフェ ンス時)がGKの1番のようにである。
そしてディフェンスチームがカウンターを仕掛けても、カウンターが点まで結びつか なかった場合、ディフェンスチームは交代をしにわざわざ帰ってくるのである。
さらに攻→守となった時のチェンジの早さは目を見張る。
オフェンスチームはその場をしのぎながらも、確実に自分の裏と交代していく。 それでいて決してオーバーメンバーにはならなかった。
しかし上位国との対戦では意図して交代しなかったのか、できなかったのか、或いは スクランブルフォーメーションなのか、表裏がバラバラになっていた。
面白い戦術ではあるが、力及ばずの6位。前回も6位。
個人的に思う。「ディフェンスチームは嫌だな」と。

<7位:スペイン>
日本の野望を木っ端微塵に砕いたエスパーニャー。
得点の大半はポニーテールの6番が叩き出していた。
6強に肉薄(対イギリス4-5、対フランス1-2)するもチームの総合力の差が如何とも し難い。
”準6強”と呼ぶにふさわしい7位。前回より1ランクアップ。

<8位:台湾>
1番の驚きは何と言っても台湾の躍進だろう。
同じアジア人で体格もそう変わりない彼等が、ここまでできるのだと証明してくれ た。
私が1番感動したのは初戦アイルランド戦。
先制し、追いつかれ、逆転される展開。
しかも残り時間は2分を切っていた(と記憶する)。
普通のアジア人ならここで諦めても仕方ない。
相手はヨーロッパの強国、アイルランドなのだから。
でも彼等は諦めず、追いつき、そして、残りわずかの時間で逆転してみせた。
アップセットを演じた台湾は、後にオーストラリアにも5-7と健闘する。
台湾大躍進、3ランクアップの8位。
一方アイルランドはこの一戦が原因で17位に沈む。

では、台湾は何故こんなに強かったのか?

それは欧州列強との基礎能力の差を見事埋めたからではないだろうか。
そして列強を相手にしてもミドルシュートを打てる思い切りのよさと、最後まで諦め ない強いハートがあったからではないか。
これは彼等にできて私達にできないことではない。
こんにな近いところに最高のハードルが用意されていた。
このハードルを超えることができれば、今度は日本がベスト8だ。



■旅として

海外遠征には勿論カヌーをしている以外の部分をある訳で、それを『旅』としてみた 時、今回の感想は、すっっっっげえ面白かった、となる。

特に笑えるエピソードをひとつ。

シニア男子日本代表は全ての戦いを終え、翌日はフリー。
生田、鈴木、井桁、千田、ベックの5人は1時間電車に揺られ、ケルンへGo!
駅前、駅の目の前にそびえ立つ”ビグザム”級にバカでかいケルン大聖堂に皆一様に ド肝を抜かれた後は、生田の提案でライン川岸のオープンテラスのレストランで夕食。
大満足のケルン小旅行であった。

面白いのはこの後。
帰国の日、フランクフルトで4時間の自由時間。
保谷、岩永、千田、ベックの4人は地下鉄で市内へGo!
地下鉄に乗り、センター駅を通り過ぎて100%カンだけで下車。
保谷が言う、
「やっぱ川の近くのオープンテラスで食事だろ」
千田も私も声には出さないが、
「似たこと言ってるな」
と思う。

暫く歩いてオープンテラスのレストランを発見!
ビールとソーセージに舌鼓を打っていると、近くの橋の上から、
「オ〜イ!」
ジャパニーズの声に振り向くと生田と鈴木が手を振っている。
一同大爆笑!!
100%ネタあわせなしの純粋な偶然である。
生田&鈴木組はセンター駅方面から川を求めて彷徨って来たとか。
ドイツ一の大都市で、考えつくことが同じかよ!
生田 「やっぱ川でしょ」
保谷 「川だよな」
これがチームの絆か、そう思うできごとであった。



■ホスト国として

ドイツ世界選手権閉会式において、ついに国際カヌー連盟旗が日本に渡された。
1年10ヵ月後、世界中の目が日本に向けられる。
2004年のカウントダウンが始まったのだ。

「大会は地元チームが勝てば盛り上がる」どのスポーツでも鉄則である。
因みにドイツは、シニア男子が3位、他の3カテゴリーが優勝という成績だった。
そして全てのチームが最終日まで勝ち残ったため、最終日のスタンドは超満員だっ た。
あるべきホスト国の姿を見た気がした。


2004年三好世界選手権、盛り上がるかどうか、鍵を握っているのは私達選手だ。 もうすでに戦いは始まっている。


NO.10 BECK
























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他の選手が全体的な事を書いてくれていたので、
私は個人的な事を書かせて頂きます。



世界選手権で得点するという事


私が今回の世界選手権で得点した試合は
1次リーグ:オーストラリア(1−5)
2次リーグ:スペイン戦(1−7)
である。


1点目:オーストラリア戦

良く憶えていないのだが、後半残り3分ぐらいだったと思う。
0−5で負けていた状態で私の頭の中にあったのは、
『世界選手権初戦をこのまま無得点で終わってはならない』
という、強迫観念にも似た強い思いだった。

オーストラリアに勝てるとは思ってはいなかったがそう簡単にやられてはいけない、 次の試合に繋がる試合をしなければならない事は明白でそのためにはチームのムードが 最も盛り上がり、『世界の強豪相手にもやれるという気持ち』を選手全員が持ことが大切である。

最初のシュートチャンスはディフェンスの真正面から敵ゾーンに進入し、思いっきりシュートを放った。
が、思い切り放っただけのそのシュートは当然のごとく相手ディフェンスにカットされ得点ならず。

終了間際に再度チャンスが巡ってきた。
敵ゾーン左サイドで2対1の局面が生まれたのである。
切り込んできた安藤からパスを受け取った私はキーパーと1対1、 ボールを手にした私の頭の中は真っ白になり、ただただいつも念頭においている
『サイドの角度の無いところからはチェンジアップシュートが有効』
と言う事だけが身体を動かしたと思う。

無我夢中で放ったシュートはキーパーのタイミングをずらす事が出来、ゴールイン!
その時をとらえた写真があったのでそれを見てみると私はガッツポーズをしているようだが、 その時はたったそれだけのプレーで自陣へ戻ってくる事もままならないぐらい疲労していた。

基本的にお調子者の私はゴールを決めるとうかれて元気良く自陣へ帰ってくるのが常だが、 その時は自分でもびっくりするぐらい身体に力が入らなかった。

4年前の世界選手権の時も、日本チームの初ゴールを決めたが その時は今回のような自然に身体が動いたシュートではなかった様に思う。

改めて、プレイの善し悪しを決めるのは練習で培ったものが その時の気持ちの状態によって引き出されるかどうかだと感じた。



2点目:スペイン戦

前半終了間際の事だった。
0−2でスペインを追っていた日本は更に追加点を奪われる。
0−3、、、絶望的な数字である。
各下の相手ならばともかく、ここは世界選手権なのだしかも相手は強豪スペイン ゴールを取られた後のリスタート時に残りタイムは30秒ぐらいだったと思う、 相手ディフェンスの真正面で保谷と眼で会話する
『ミドルシュートを打とう』
最初私が持っていたボールを保谷にパス、同時に開いてゾーンに切り込もうとすると 保谷に相手ディフェンスがプレッシャーをかけにいった。
残り時間が少ない場面ではシュートを打たせない為に当然のプレッシャーである。
ディフェンスが動いた事により、生まれたスペースに走り込んだ私に保谷から良いタイミングのパスが来る。
パスを受け取り、そのまま少し手漕ぎで進む。
キーパーとの距離を考えれば当然スピードをつけたシュートを選択すべきであろうが、 スピードのみのシュートが全く入らない事を感じていた私はここでもチェンジアップシュートを放った。

シュートはラッキーな事にキーパーのパドルに当たり入ったが、 はっきり言ってこれはビビッて逃げたシュートがタイミング・コースともに良かっただけだったと思う。
自信を持って放ったシュートではなかった。
(ビビッて放ったシュートだったが、これもいつも通りの事だった。)


私は今回の世界選手権で貴重な2得点をあげることが出来たが、
その2得点を生んだのは常にリラックスして試合に臨んだ結果だと思う。

大舞台で普段の力を出すことは非常に難しい。
私の場合は、試合の雰囲気を無視していつもの自分の雰囲気を無理に作り出そうとすると 自然とリラックスする事が出来る。
はたから見ると浮かれているように見えるかもしれないが仲間と会話したり、 笑ったりする事で日本で練習している時と変わらない精神状態が作り出せた。

世界の舞台で得点をする。
それは本当に鳥肌ものの感動を味わえる。
この感動を味わう為に2年後の地元開催でまた戦える様がんばります。

最後に、
ドイツまで応援に来てくれた方々、
日本から応援して下さった方々、
ドイツで日本チームの為に御協力してくれた方々に感謝いたします。