ルール3


31.ILLEGAL HOLDING
ホールディング
31 Signals 9 and 15 apply.

違反となるホールディング。シグナル9と15適用。
31.1 A player restricting the movement of an opposing player or gaining support or propulsion by placing their hand, arm, body or paddle on the kayak, or holding the opposing player or equipment.

選手が相手カヤックに手,腕,パドルで触ることによりもしくは相手選手や相手の装備を掴むことにより、相手選手の動きを制限したり支持力,推進力を得たりすること。

注)相手の体や装備を掴むことは完全に相手の動きを制限しているが、パドルで相手のカヤックにコツっと触ることは反則ではないことが分かる。
カヤック越しにパドルを出したならば反則と認識している人は多いが、それは正しい認識ではない。
重要なのはパドルがカヤック越しに出されたのでも接触したことでもなく、その行為によって相手の動きが制限されたかどうかである。
32.2 A player using for propulsion or support, or moving out of place, any playing area equipment e.g. boundary markers, goal supports, or any surrounding object.

競技エリアの装備,境界線,ゴールの支柱や全ての周りの物を、選手が推進力,指示力を得るためそれらを使ったり又は動かしたりすること。

注)ゴールキーパーがゴールラインを掴むことは反則である。

一言)今認識されている日本でのホールディングルールは正しい認識ではない。
一番の誤解はカヤック越しに手やパドルを出すと反則である、という解釈である。これは選手のポゼッション(所持)、つまりボールの獲得を容易にし競技レベルを低下させている。国際レベルに追いつくためにもここでルールの正しい解釈をしなければならない。
また、ボールを抱えて漕ぐことや、ボールを持っている相手のカヤックをタックルし続けた場合にホールディングの反則を取る場合がある。
しかしこれは間違いである。ボールを抱えて漕ぐことは厳密にいうと反則ではない。どの反則にも該当しないのである。
ただ、その行為が競技の特性を考えた場合平たくいって卑怯であるので欧州ではUNSPORTING BEHAVIOUR(スポーツマンらしくない行為)で反則を取るらしい。
試合でそのような行為をした選手には一度警告をし、そのあとまた同じ行為をしたのならば、カードを与えるべきである。
ボールを持っている相手のカヤックをタックルし続けることは反則ではない。ただ違反となるカヤックタックルの部類に入るタックルは反則である。
注)これらは赤の反則ではない。(ホールディングをしてないとする)



32.ILLEGAL POSSESION
違反となるポゼッション
32.1 Signals 11 and 15 apply. A player is in possession of the ball when they have the ball in their hand, manoeuvre it with the paddle or are in a position to reach the ball with their hand, the ball being on the water and not in the air.

シグナル11と15適用。ボールを手に持つ、パドルでボールを扱う、手の届く範囲にボールを置くなどの操作をしているとき、選手はポゼッション中である。またその時ボールは水上にあり、空中にないときである。
32.2 A player must dispose of the ball within five (5) seconds of gaining possession, either by passing it to another player or by performing one throw causing the ball to travel out of arms reach by at least one metre measured horizontally.

選手はボールを得てから5秒以内に次の方法でボールを放らなければならない。
他の選手にパスをすることや、水平方向に最低1M手の届く範囲外にボールをなでることによってボールを放る。
ここで問題になるのはどこから1M?ということです。
これはボールのリーリースポイントから1Mと考えられる。
緑色の円の円周上がボールのリリースポイントとし図の内円と外円の半径の差が1Mとすると水色の範囲外にボールを放らないとポゼッション中である。
32.3 If a player shares possession with another player or the ball moves out of arms reach whilst being tackled, the five (5) seconds shall begin again once a player has regained possession.

もし選手が他の選手とポゼッションを分かち合ったり、タックルされている間にボールが手の届く範囲外に動いたのならば、5秒は選手が再びポゼッションを得てから始まる。
32.4 A player who capsizes to the point of the whole of their body and head going under water is considered to have lost possession if they do not have the ball in their hand(s).

手にボールを持っていない選手が体の全ての部分が転覆し頭が水中に入ったらポゼッションを失ったと考えられる。
32.5 A player may not rest the ball on their spray deck.

選手はスプレーデッキの上にボールを乗せてはいけない。
32.6 A team is in possession when:
以下の場合チームはポゼッションをしている。

A player of that team is in possession of the ball; or
チームの選手がボールのポゼッションをしている。

The ball is being passed between players of the same team.
同じチームの間でボールがパスをされている。
32.7 Team possession continues until:
チームは以下の場合までポゼッションを続けている。

An opponent obtains possession; or
相手がポゼッションを得る。

The ball becomes dead; or
ボールがボールデッドする。

The ball is no longer in contact with the hand(s) of the player on a shot at goal or on a free shot.
ゴールへのショットやFSの時に、ボールが選手の手から離れた時。

一言) この度の第4回世界選手権の試合を約20試合程度観た。
私の確認したところ(見逃しもあるかもしれない)5秒の反則はわずかに2回だけだった。これは1つの例であるが基本的に日本での試合は5秒の反則が多すぎる。
5秒とは選手の技術的なものだが、日本では大半が審判に(選手の認識にも)問題があると私は考える。
事実日本のゲームを後ほどビデオで観てみればほぼ100%5秒未満で笛が吹かれている(ひどいときは2秒)。
審判は選手がポゼッションをした後に、必ず指を折ったり腕を振ったりすることで5秒しっかりとカウントするべきである。



33.ILLEGAL HAND TACKLE
ハンドタックル
33 Signals 10 and 15 apply. A Hand-Tackle is a player, with one open hand, pushing an opponent's back, upper arm or side. The following hand-tackles are illegal.

違反となるハンドタックル
シグナル10と15適用。ハンドタックルは選手が片手オープンハンドで相手の背中,上腕,わきを押すことである。以下のハンドタックルは反則である。

注) 背中へのハンドタックルは認められている。
33.1 Any hand-tackle where the tackled player does not have possession of the ball.

ボールのポゼッションをしていない選手への全てのハンドタックル。
33.2 32.2. Any body contact other than an open hand to the back, upper arm or side.

背中、上腕、わき以外への接触。
33.3 Any hand-tackle, which endangers the tackled player.

選手を危険にさらす全てのハンドタックル。
注)「危険にさらす」という言葉はすごく曖昧である。カヤックの上に乗っているときに押されることは技術の未熟な選手にとても危険であるが技術の高い選手にとってはどうってことないし、逆にマークが外れてうれしいことすらある。
ここでは上級者を対象に話を進めるが、ライン際へのタックルはどうであろうか?私はラインの上に押し倒すようなタックルは危険ではないと考える。プールサイドや審判台に押し倒すタックルは危険であると考える。理由は痛いか痛くないかの差である。ラインを浮力に使うことは反則であって、もし押された結果ラインを浮力に使ってしまったとしても私はホールディングだと考える。また相手に挟まれたときにタックルされ相手のカヤックに倒れた場合はどうであろうか?私はこの種類のタックルは危険ではないと考えホールディングであると思うが、多分大部分の人の意見は違うと思う。これらはよく起こることなので早急に明確にしなければならない。
33.4 A player may not fend off a tackle with the hand or forearm or with the movement of the elbow towards the hand-tackler.

ハンドタックルをしようとする選手に対し、手,上腕,または肘のタックルをする選手への動きでタックルを防いではいけない。



34.ILLEGAL KAYAK TACKLE
カヤックタックル
34 Signals 10 and 15 apply. A kayak-tackle is a player manoeuvring their kayak against an opponent's kayak in an attempt to gain possession of the ball. The following kayak-tackles are illegal.

違反となるカヤックタックル
シグナル10と15適用。カヤックタックルはボールのポゼッションを得ようと相手カヤックに対し自分のカヤックを操作することである。以下のカヤックタックルは反則である。
34.1 Any kayak-tackle that results in the tacklers kayak contacting the body of a player and/or endangering a player. The player's arm shall not be considered to be part of the body when any part of it is elevated away from the body.

結果として選手の体に接触する、または選手を危険にさらす全てのカヤックタックル。体から腕の全ての部分が離れている時、腕は体の一部とはみなされない。

注) ボールを取ろうとしている選手のボールと相手カヤックの間に自分のカヤックを滑り込ませ、もし腕にカヤックが接触しても違反となるカヤックタックルではないことを述べている。この瞬間手は体の一部ではないとあるがパドルで叩いたり手を掴んだりすればもちろん反則である。 。
34.2 Any kayak-tackle where the kayak comes in contact with the opponent's spray deck following a legal tackle will not be penalised unless the player continues to tackle into the spray deck.

相手のスプレーデッキの中に接触する全てのカヤックタックル。スプレーデッキの中までタックルし続けない限りそのタックルは反則ではない。

注) カヤックのバウがスプレーカバーに衝突しコクピットの中に入ってしまったら反則であり、相手のカヤックの上に乗りスプレーカバーの上に乗っても反則ではないと述べている。この時相手の体にカヤックが接触したらもちろん違反となるカヤックタックルである。
34.3 When the ball is no longer in control of either player, they may move off each others kayak by using their hands to perform a controlled action on the opponents kayak.

カヤックルタックル後にどちらの選手もボールをコントロールしてない時、選手は相手のカヤックを動かすため手でそれぞれのカヤックを引き離してもよい。

注) カヤックタックルの後二人のカヤックが重なって、またはその他の理由で身動きができずプレイに参加できない場合であると考えられる。理由なく相手カヤック動かすならば違反となるホールディングが与えられる。
34.4 A player in possession of the ball who fails to control the bow of their kayak and also fails to avoid contact with the body of an opponent.

ボールのポゼッションをしている選手がカヤックのバウのコントロールに失敗し、相手の体を避けるのに失敗した場合。 注) これはボールを持っているときでも違反となるカヤックタックルになるということを強調している。静止している時を除き、いかなる時でもバウで相手の体に接触したならば反則となるということが分かる。

一言) 最初のボールとりで取れそうもない時にわざと相手のバウが自分の体に当たるように入るのが私の得意技である。アンダーカットするということは絶対に自分のカヤックが相手の体に接触しないということである。みんなもボールが取られそうな時はやってみよう!
34.5 Any hard tackle to the side of the kayak if it is at angles between eighty (80) and hundred (100) degrees and by momentary contact.

カヤック横への全ての激しいタックル。もしタックルが80度から100度の間で瞬間的だった場合。

注) 文章では角度は問題ではなくその角度の時の激しさが問題となっていて、「激しい」という言葉はひどく曖昧である。ハンドタックルのときと同じである。基準の一つとしてカヤックが割れるか割れないかというのが考えられる。しかしこれは完全に基準になりえない。カヤックが割れるか割れないかなんてそのカヤックの強度に依存しているし、プラスティックのカヤックはどうなるのか?圧倒的にぼろいカヤックが有利になってしまう。私の感覚ではどんな激しさでも反則ではないと思うがまあ大半の人はそう考えないだろう(ルールにもなっているし)。これからの話し合いが必要である。
34.6 Tackling an opponent who is not within three (3) metres of the ball.

ボールの3M以内にいない選手へのカヤックタックル。

注) オブストラクションの反則も見極めなければならない。
34.7 Tackling an opponent when the tackler is not competing for the ball.

ボールを争っていない時の相手へのタックル。

注) オブストラクションの反則も見極めなければならない。